不動産業界のこと②
不動産業界(仲介)では宅地建物取引士(宅建士)を持っていることが要求されます。
いくら何年も実務をやっていて詳しいつもりでいても宅建士を持っていなければ無免許運転と同じです。
裏を返せば詳しいのでは無く「詳しいつもり」であって試験に合格するレベルに達していない証拠でもあります。
不動産業界に限らず建設・金融といった業界の実務経験が無い方も多く受験している中で合格率が17%程度で他の国家資格の合格率より遥かに高いです。
しかし、宅建士試験は4択のマークシートですが、年々選択肢が「巧妙化」してきており、正答に迷うことも多くなりました。
そういう背景がある中で、実際に何年も不動産業界で仕事をしていて宅建試験に合格しないのは
厳しいようですが
① 年数は重ねても、その実力が独り立ちするレベルに達していない
② 引っかかる程度の、言い換えれば見抜くことができない程度の実力しか無い
のいずれかの可能性が高いのかもしれません。
いずれにせよ人生最大と言われる取引に寄り添って扱うには未熟と言えます。宅建士に初心者マークはありません。
「夢のマイホーム」を手に入れよう、目の前にそのチャンスが来ている、これから家族のために頑張ってローンを返して行こう、と決心した方々のお手伝いをするには、その想いに応える心と力量が必須です。
宅建士の資格は道具であって目的ではありません。
持っているのは当たり前であって「それを使ってお客様に喜んで貰うためにどのように正しく使うか」と「結果、業界全体の信頼の向上に資することができるか」を考えることがこの業界で生きていくためには必要でしょう。